きのうの朝のサイクリングの時のこと。
水路横の道に、小さな巾着袋が落ちていた。たぶん散歩してる誰かが落としたんだろうな~まあいいやと思い、素通りした。
が、50メートルくらい過ぎてから、私は立ち止った。
周囲を見渡す私。
ちょうどその時、巾着袋の横をチャリ学生が気づきもしないで通り過ぎていった。その他は誰もいない。私はさりげなく戻り、もう一度辺りを見渡し、誰もいないことを再確認した。そして、さも自分がはじめから持っていた巾着袋のように自転車のカゴに入れて、人気のない場所まで走り去った。
袋を開けてみると、どうやら病院の診察券のようなものとカプセルが入っていた。あと、「運転免許証」と印字されたケースがあった。ケースの中を見るのはやめておいたが、持ち主は何となくおばあちゃんをイメージできた。その時点でややがっかりする私(ちょっとキレイなお姉さんとかを、期待してたのかもしれない)。
さらに袋の中を見ると、小銭入れが入っていた。とりあえず中身を確認したが、全部で数百円といったところか。さらにがっかりする私。
なんか面倒くさくなってきた。持ってきてしまった手前、ほっぽりだすわけにもいかなくなっていた。数百メートルさきに警察署があったことを思い出し、届けた。
警官は一緒に袋の中身を確認してくださいと言った。ケースからは免許証が出てきて、やはりおばあちゃんのものだった。ケースからは他にも1万円札が出てきた。
「ゲッ、万札入ってたのか」
しまったなあ、と思ってると、警官はあなたの住所と名前を書いてくださいという。
「なんでですか(私は何も抜いてないよ、まだ)?」
「いちおう拾った人にはもらえる権利がありますから」
「あー、いいです、どうせ大した額でもないですし。それじゃあ、急いでるんで私はこれで失礼します(無職だけど)」
拾得物だと2割までもらえるんだっけ?素直にもらっとけばよかったかな~この先収入ないし、とか思いながら、でももし持ち主から「アレが無くなってる」とかイチャモンつけられたら私が疑われかねないしな(無職だし)、とか考えた。
やはり、ネコババするのが一番なのかもしれない。もし札だけが落ちていたなら、間違いなくネコババしていただろう。袋に入ってるとなかなか難しいね。けっきょく警察に届けてあげたので、表面的にはいいことをしたはずなのだが、その実感はゼロ。
どうするのが正解だったのだろう。
ちなみに私は因果応報は信じていない。