競馬予想のユーチューブ動画を、私はよくみる。
ネットではあまりにも多くの予想動画が溢れていて、競馬予想以前に「どのユーチューバーの予想が当たるのか」を予想しなければならない事態になっている。
だから、私はユーチューバーの予想は参考にしない。だが、色んな情報が得られるので、内容を楽しむ感覚で動画を見ている。
思うに、競馬予想系ユーチューブ動画は3種類に分けられると思う。
①趣味系:競馬が趣味で、自身の考えを披露するタイプ
②コンテンツ販売系:無料の予想解説動画を通じて、自身の有料競馬予想コンテンツの宣伝をするタイプ
③自身売り込み系:ある程度の有名人や競馬新聞などが予想を披露し、自身のファンを増やすタイプ
特に②コンテンツ販売系は、動画内でいかに自分の予想で高回収率を叩き出しているかを吹聴するパターンが多い。胡散臭い。だから、私は検証するために予想の記録を取り続けていた。そして、昨年末で締めて、回収率を計算してみたのだが、これが酷い有様だった。
【対象】
私が定期的に見ているチャンネルのうち、2023/7/30-2023/12/28までのJRA重賞レースで、予想動画が上がったもの(ただし無料動画のみ)。合計7チャンネル。
【計算方法】
動画中で、推奨馬として挙がった馬の単勝50%、複勝50%を購入した時の合計回収率を計算。複数の推奨馬がある場合は、等分して購入したと仮定して計算。
動画中で本命◎対抗〇など序列が明示されている場合は、序列順に4頭目まで単勝50%複勝50%購入したとして計算(◎〇▲△)。購入金額は予想印が一段階グレードダウンするごとに半分になる形で計算。
【結果】
チャンネル登録者数別に並べた回収率の結果が↓
No. | 概略 | タイプ | チャンネル登録者数 | 予想スタイル | 有料コンテンツ | 回収率 | 予想レース数 |
1 | 元スタッフ系ユーチューバー・パドック解説者 | 自身売り込み系 | 13.7万人 | 馬体診断 | - | 84% | 17 |
2 | 馬券師養成系ユーチューバー | コンテンツ販売系 | 11.7万人 | 総合的判断 | あり | 32% | 23 |
3 | データ分析系競馬ブロガー | コンテンツ販売系 | 11.6万人 | データ分析 | あり | 49% | 56 |
4 | 女性競馬タレントユーチューバー | 自身売り込み系 | 8.1万人 | 調教重視 | - | 119% | 23 |
5 | 元選手系ユーチューバー | 趣味系 | 3.7万人 | 調教重視 | - | 45% | 46 |
6 | 競馬新聞 公式チャンネル(関西) | 自身売り込み系 | 2.4万人 | 総合的判断 | - | 72% | 22 |
7 | 競馬コンテンツ配信ブロガー | コンテンツ販売系 | 0.4万人 | 総合的判断 | あり | 158% | 36 |
補足1)自身の買い目を発表しているユーチューバー → 4,5,6
補足2)自身の回収率を公表しているユーチューバー → 5(たまに4、6も)※私の計算方法は買い目を反映していないので、彼らが自称する回収率とは違いがある。
有料コンテンツを運営しているユーチューバー(2と3の大手ユーチューバー)は、いかに自身の有料コンテンツの加入者が儲かっているか動画内で宣伝しているが、回収率がとにかくひどかった。有料コンテンツ内ではどうなっているのか知らないが、金を出してまで見る代物とはとても思えない。しかも、推奨馬を提示するだけで、買い目を示さない。だから回収率を検証しにくい。こういうユーチューバーには、胡散臭さを感じる。
7に関しては回収率が150%以上だった。マイナーなチャンネルで、当たりを吹聴するようなタイプではないが、有料コンテンツを販売しているのがどうにもひっかかる。
それぞれのユーチューバー自身は、自分の予想の回収率を把握しているはず。
それでいて吹きまくるタイプのコンテンツ販売系ユーチューバーは、詐欺師の才能があるとしか思えない。しかし、詐欺師はお喋りが上手なもの。チャンネル登録者の多いユーチューバーの動画は、見ていてそれなりに面白いのが憎らしい。だが、私は有料コンテンツはノーサンキューだ。
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